日本の国民病とも言われる腰痛・・・自分でもお風呂あがりなどに、ぐいぐいツボを刺激して少しでも楽になりましょう。ツボ療法の原理は、ツボと内臓との関係があるという考えからあります。ツボは内臓の疾患が、皮膚の表面への反応として敏感に出てきた所がツボだといわれています。つまり、このツボを刺激すれば、内臓への働きかけが可能になるということになります。
体の表面と内部の病態との関係を多くの実例から究明したものをツボ理論といって、ツボを刺激することで、脊髄や中枢に伝えられます。そして伝えられたことを受け取った中枢はさらに、その先の末梢神経、つまり指先へ刺激を伝えていきます。反対にいえば、指先を動かすことによって気血経絡を通して各ポイントを刺激することになって、全身の血行を正常化します。つまり、血液の循環がよくなって、頭の回転が促進されて、血液が体のすみずみまで行き届くことになるので、ストレスが自然に解消されて、内臓を丈夫にするといわれています。
腰痛に効くツボは背中側にあるので、場所を探し当てて、自分でマッサージするのはとても大変です。自分で比較的簡単に見つけられる、手と足にあるツボをおしてみましょう。
足にあるツボは、膝関節の裏側の委中、ふくらはぎにある承山、くるぶしの上にある三陰交、くるぶしの斜め下の崑崙。
手にあるツボは、手の甲側で小指と薬指の間にある中渚と、手首に近い外関が腰痛に対応するツボになっています。
腰だけが痛くてかばっていると、脚も痛くなってきます。腰をかばいながら歩いたりするので、必然的に腰の次は足の痛みとして出てきます。腰は体の要でもあるので大事にしましょう。膝痛で効くツボは、内側の痛みには内膝眼と 三陰交。膝の外側の痛みには、外膝眼と足三里。脚全体の痛みには委中と湧泉が対応しています。
肩こりも悩まされる人がたくさんいます。肩こりは首から肩の筋肉が疲労したり、血管が縮小することで血のめぐり(血流の悪さ)が原因で引き起こされます。首から肩や前腕にかけて並んでいるツボを刺激してて、筋肉のマッサージと血行促進を図りましょう。
首の後ろ側にある天柱、風池ツボ、肩にある肩井ツボ、背中の上部にある肩中兪、腕の外側で手首に近い外関ツボが対応しています。その他、足の向こうずねの外側にある足三里、実は肩こりの解消に役立つツボになっています。
女性は生理などの月経痛もよく効きます。月経の時に腰が痛くなるのはもちろんですが、腰のほかにお腹が痛くなったりと月経特有の痛みがあります。その他にも生理が不順というのも女性ならではの悩みになりますが、生理不順にも効くツボがあります。月経中の身体中の痛み(お腹が痛いとか)をなんとかしたい。というときは、上半身の痛みに合谷のツボ。下半身(腰などの痛み)には足三里をマッサージする方法もあります。