腰椎を支える足腰の筋肉を鍛えるトレーニングとして、最も手軽で効果的なのが歩くことです。さらに平地よりも坂道や階段を歩くほうが、短時間で効率のいいトレーニングになります。もし階段を上るのがおっくうなら、おりるだけでもいいのです。
坂や階段をおりるときは、落下の加速がついている体を支えながら歩くため、足腰の筋肉にかなりの力が求められます。膝が中折れしないように歩くには、太ももの大腿四頭筋を意識して使うことが必要で、これを怠ると加重がもろにかかります。階段をおりれば、この大腿四頭筋のほか、おしりの大臀筋、ふくらはぎの下腿三頭筋など、腰痛の予防や解消に欠かせない筋肉のトレーニングができます。膝を痛めずにこれらの筋肉を鍛えるためには、ゆっくりと筋肉を使うことを十分に意識しながらおりるのがコツです。
(石田 肇)