布団の上げおろし、低すぎるシンクでの炊事、前かがみになってのアイロンがけ、水を含んだ洗濯物の持ち運びなど、家事は腰を痛めやすい動作の連続です。家事は毎日のことですから、腰痛の家庭療法も毎日手軽に行えるものがいいでしょう。
そこでおすすめしたいのが、「洗濯ばさみ療法」です。やり方は、手の10本の指先を、洗濯ばさみでつまむだけです。はじめは3分くらいから始め、刺激に慣れてきたら5分ほどはさむようにします。ちょっとした休憩時に行えば腰痛の防止に、腰痛が起きたときに行えば、痛みをやわらげてくれます。1日2回行うのを習慣にすれば、腰痛知らずの毎日を送れるでしょう。ちなみに洗濯ばさみは新品のものではなく、ややバネのゆるみかけた使い古しのほうが、ちょうどいい刺激になります。
(漢方鍼灸艸寿堂院長 高橋永寿)