中高年の女性に多い骨粗鬆症ですが、症状のひとつに、骨の質が弱くなり骨折を起こしやすくなるということがあります。骨粗鬆症では、腰や背中が曲がってしまい、背骨の横の筋肉などに負担がかかり痛みを覚える人が多いようです。そのため、腰痛や、背中の動きが悪くなるなどの原因にもなってしまいます。また腰や背中が曲がると、歩くときに重心が前に移って不安定になるため、膝を曲げて歩くようになります。すると、膝を支える筋肉などに過度の負担がかかるとともにつま先が上がらず、つまずきやすくなり、転倒、骨折などを起こしやすくなるのです。
このような人におすすめなのが、ハイハイ歩きです。畳などのやわらかい床で四つんばいになり、背中を伸ばして赤ちゃんのように、1日10~20分ほどハイハイ歩きを行います。この歩き方の利点は、腰と背中の筋肉のつっぱりが和らぎ、これにより腰痛や背中の痛みは軽減していきます。曲がっていた背中も徐々にバランスよくまっすぐになり、ふつうに歩くときの姿勢をよくする効果もあるため、転倒による骨折防止にもつながります。
ハイハイ歩きをして膝の痛みが出た場合は、膝前面にパッドのあるサポーターをつけるなどして、工夫をしてみてください。
畳などやわらかい床で四つんばいになり、赤ちゃんのようにハイハイ歩きをする。目安は1日10~20分。