ツボ刺激を自分でやるのはめんどうだし、そんな時間もない、というかたはぜひ、足の小指に「ひも」を巻いてみてください。腰痛と関係の深い経絡(生命エネルギーの通り道)は「膀胱経」ですが、その膀胱経の末端は、左右の小指にある「至(し)陰(いん)」というツボです。
至陰は、小指のつめの生えぎわの外側の角から2mmほど指のつけ根寄りの点にあり、ひもを巻いたままにして至陰を持続的に刺激すれば、膀胱経の流れがよくなって、慢性腰痛の解消に効果があります。10cmほどの長さのひも(たこ糸くらいの太さとかたさが理想)を用意し、小指に二重に巻いてから端を2~3回縛ります。できた結び目のコブを至陰の上にずらし、巻いたひもの中に押し込むようにすると、至陰に圧刺激が加わります。
ポイントは、ひもを巻く強さ加減です。ゆるすぎてくつ下などをはいたときに結び目が至陰からずれるようでは効果がありません。かといって指先が紫色になるようではきつすぎるので注意してください。
(アスカ鍼灸治療院院長 福辻鋭記)