首や肩がこったときや疲れたときなど、無意識に後頭部をトントンとたたいていることがあると思います。頭の骨は、前頭骨、頭頂骨、側頭骨、後頭骨の四つに分かれますが、後頭骨の下には頚椎から腰椎に至る背骨やそのまわりの筋肉、さらには内臓を支配する神経が集中しています。腰痛の原因である背骨や骨盤のゆがみは、これらを支配する司令塔ともいえる後頭骨に刺激を与えてやれば、おのずと症状は改善します。そのために効果的なのが、ここで紹介する後頭骨のマッサージです。
耳の後ろの生えぎわにある骨のくぼみを①番とし、後頭骨隆起(後頭部中央の骨の出っ張り)の真下の左右を⑦番とすると、腰痛の改善にとくに効果のある治療ポイントは、その指幅1本隣にある②番と⑥番です。腰痛があるとき、この②番や⑥番のあたりを押すとしこりや痛みがあるので、すぐにわかるはずです。これらのポイントに左右の人差し指の腹を当て、小さな円を描くように30~50回ほど強めに押してください。
(坂本哲康)