ぎっくり腰は分かりやすく言えば「腰の捻挫」です。くしゃみや、重い荷物を持ち上げた拍子になったり、中腰の姿勢から立ち上がったときなど、急な動作がきっかけとなり腰に激痛が走ります。骨に異常はありませんが、原因は、背骨の後ろ側で椎骨と椎骨を結ぶ小関節がはずれかけ、その間に関節を覆う袋(関節包)などがはさまれて痛みを起こす場合、椎間板に小さな傷が入ったり、背骨をつなぐ靭帯が捻挫のように無理に引き伸ばされている場合などです。ほかに、筋肉が肉離れの状態で引っぱられていることも考えられ、腰椎椎間板ヘルニアが原因となる場合もあります。
激痛が腰に走り、痛みがひどい場合には、動いたり歩くことができなくなります。前かがみの姿勢や横になって安静にしていると、少し楽になります。
痛みが強いときは無理に病院へ行かず、家で安静にします。楽な姿勢で2~3日安静すると痛みは消え去ります。しかし、ただ寝ていればいいというわけではなく、少し痛みがあっても早いうちに無理をしない程度で、少しずつ体を動かすことが大切です。まずは安静にし、腰を温めるなどして症状が楽になってきたら動くようにしましょう。ぎっくり腰は再発を繰り返すと椎間板ヘルニアになることもあるので、日ごろから足腰の筋肉を鍛えることも必要です。また、痛み以外の症状があれば、早めに医師に診てもらいましょう。